Wiley Online Library : 肺癌に対する抗腫瘍活性を増強する新たな二重特異性抗体の構築

肺がんに対する抗腫瘍活性を増強する新たな二重特異性抗体の構築

Wei Yin, Junjie Zhu, Diego Gonzalez-Rivas, Meinoshin Okumura, Gaetano Rocco,Harvey Pass, Gening Jiang, and Yang Yang*

初版: 2018年10月21日 https://doi.org/10.1002/adma.201805437

要約

HER2およびVEGFは、複数の腫瘍の進行と密接に関連している。これら2種類のタンパク質を同時に標的とする阻害薬は、腫瘍の進行を効果的に阻害する。そこで、YY0411と呼ばれる二重特異性抗体がHER2とVEGFの両方を標的とする強力な抗癌治療抗体として報告されている。YY0411は、IgG-Decoy受容体形式で構築された初めての二重特異性抗体である。これは、HER2およびVEGFタンパク質の両者を効率的に同定し、結合する。YY0411は、ヒト癌細胞(Calu-3、MDA-MB-453、およびNCI-N87細胞)のコロニー形成能力を有意に阻害するため、腫瘍抑制因子の候補であると考えられている。HER2およびVEGFの下流成分のリン酸化は、YY0411の治療により腫瘍細胞の中で減少する。他の抗体と同様に、YY0411は、Tリンパ球によるIFN-γの分泌を促進する能力を有する。さらに、YY0411は、ヌードマウスにおけるCalu-3細胞誘導異種移植片の増殖を有意に阻害する。本研究はYY0411が潜在的な抗肺癌薬となる可能性があることを実証している。

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